20181204_123002

今回の愛媛マラソンコースの特徴としての第3弾、今回は「ペースメーカーに付くべきか?」という話題。

実際のところ、ペースメーカーに張り付けば、目標となるペースで走れるわけなのだが、但し、次の注意点を読んでから考えられたい。

まず、4~6時間のペースメーカー。(実際にはペースアドバイザーというが、簡略化のため今後はペーサーと書く。)

ここで、語句のおさらいを。

●グロスタイム・・・号砲がなってからの時間

●ネットタイム・・・当該ランナーがスタート地点を過ぎてからの時間

●グロスロスタイム・・・号砲がなってから、当該ランナーがスタート地点を通過するまでの時間(当ブログで多用しているが、普及しているかどうかは不明。)

気をつけたいのは、(3時間、3時間30分のペーサーも同じだが)全てがグロスタイムで計測されるから、グロスロスタイムの存在に注意が必要。
例えば、YouTubeで「愛媛マラソン6時間のペースアドバイザー」の動画があるが、グロスロスタイムが13分あれば、6時間ペーサーは5時間46分台で走らなければならない。

このため、どうしても、前半は、「理論上のペースよりも速いペースで走る」ということに注意が必要。

特に、4時間のペーサーになると、「市民ランナー」が張り付くケースが多いが、第49回愛媛マラソンの経験。

実は、このとき2キロ地点でペーサーに張り付いていたのだが、7キロあたりでトイレに行ったため、そこで置いて行かれた。
で、そのペーサーには29キロ地点で追いつき、ペーサーに現在の速度を聞いたところ、「最初はキロ4分30秒で走っていたが、現在はキロ4分45秒で走っている」という回答。

つまり、4時間のペーサーは、後半の落ち込みを考慮した走りをしており、毎年3時間39分30秒頃にゴールインという絶妙のペース配分をされる。

ただ、私のような(当時)ネガティブスプリットを刻む者としては、このペーサーが役に立たないのは事実。

さて、問題の「3時間30分」のペーサーについて。

愛媛マラソンに限っては、3時間30分のペーサーは、4時間以降のペーサーと異なり「フルフラット」で走られる。(もっとも、第53回については、37キロからペースアップをされたことは事実)

ただ、ここで気をつけなければならないことは、次のとおり。

(1)愛媛マラソンに「アスリートエントリー」がある限り、「6時間のペーサー」に次いで、重要なペーサーである。第53回大会で7キロから37キロまで張り付いたが、ペーサーを中心とした逆ピラミッドの形態になった状態で50人以上のランナーがペーサーに張り付く。しかも(特に男性は)真剣そのもの。

(2)単純に考えて、6時間のペーサーよりも速度が1・714倍である。
つまり、時速12キロ程度の速度でみんなが走っているから、どうしても、集団の後方は相当のペースのアップダウンができる。
また、(32キロ以降ペーサー直下に張り付いたとき)隣のランナーとの接触が半端でない。
特に、給水地点での「惨状」は容易に想像がつく。(後ろから押されて、給水地点のテーブルに左大腿部をぶつけ、それ以来、現在も左大腿直筋の状態はよろしくないほどだ。)

つまり、3時間30分ペーサーに張り付くことは、6時間のそれと比較して1.714倍の速度で走っているという「危険性への自覚」を持つべきである。(これは試走中も同じ)

それを考えると、3時間30分のペーサーにつこうかどうしようか、と考えておられるランナーは、キロ4分55秒程度で自らのペースを覚えて、「当日ペーサーに張り付くかどうか」を見極めていただくのがよろしいのかな?と考える。